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free-doc.html (14585B)


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     10 <title>自由ソフトウェアが自由な文書を必要とする理由 - GNU プロジェクト - フリーソフトウェアファウンデーション</title>
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     17 <div class="article reduced-width">
     18 <h2>自由ソフトウェアが自由な文書を必要とする理由</h2>
     19 <div class="thin"></div>
     20 
     21 <p>
     22 自由なオペレーティングシステムにおける最大の欠陥は、ソフトウェアの問題ではありません&mdash;わたしたちがこれらのシステムに含めることが可能な、自由の良質なマニュアルが不足していることこそが問題なのです。わたしたちの最も重要なプログラムの多くは、完全なマニュアルと共に提供されていません。ドキュメントはいかなるソフトウェアパッケージにおいても必要不可欠な一部分ですから、重要な自由ソフトウェアパッケージが自由なマニュアルと共に提供されないならば、それは大きな欠陥です。わたしたちは今日、そのような欠陥を数多く抱えています。</p>
     23 
     24 <p>
     25 昔々、何年も前のことになりますが、Perlを学ぼうと思ったことがあります。わたしは自由なマニュアルを一部入手したのですが、それは極めて読みにくいものでした。Perlユーザたちに代替品について聞いてみたところ、彼らはより良い入門用マニュアルがあると教えてくれたのですが、しかしそれらは自由(自由を尊重するもの)ではありませんでした。</p>
     26 
     27 <p>
     28 これはどうしてだったのでしょうか。その良質なマニュアルの著者たちは、マニュアルをオライリー・アソシアイツ社のために書き、オライリーはそれらを制限的な条件の下で出版したのです。禁複製、禁変更、ソースファイルは入手不可&mdash;こういった条件はマニュアルを不自由にし、自由な世界から締め出してしまいます。</p>
     29 
     30 <p>
     31 これはこの種の出来事としては最初のものではありませんでした。そして(わたしたちのコミュニティにとっては大きな損失なのですが)最後であるとも到底いえません。この出来事以降も、プロプライエタリなマニュアル出版者は非常に数多くの著者たちをそそのかし、彼らのマニュアルに制限を加えさせてきました。わたしは、GNUユーザの一人が彼の書いているマニュアルについて熱心に語るのを何度も聞きました。彼はそれによってGNUプロジェクトを援助できると考えていたのです&mdash;ところが、彼は続けて、わたしたちがそれを使うことができないように制限を課すであろう出版者との契約にサインしたと述べたので、わたしの希望は打ち砕かれるのが常でした。</p>
     32 
     33 <p>
     34 きちんとした英語で書くということはプログラマの間ではまれなスキルですから、マニュアルをこういったことで失う余裕は全く無いのです。</p>
     35 
     36 <hr class="no-display" />
     37 <div class="announcement" role="complementary"><p>
     38 <a
     39 href="https://defectivebydesign.org/ebooks.html">電子書籍の危険について、わたしたちのメーリングリストに参加ください</a>
     40 </p></div>
     41 <hr class="no-display" />
     42 
     43 <p>
     44 自由な文書で問題となるのは、自由ソフトウェアと同様、自由であり、価格ではありません。これらのマニュアルの問題点はO'Reilly
     45 Associatesが印刷されたコピーに代価を要求するということではないのです&mdash;それ自体は別に構いません(フリーソフトウェアファウンデーションも、自由な<a
     46 href="/doc/doc.html">GNUマニュアル</a>の<a
     47 href="https://shop.fsf.org/category/books/">印刷されたコピー</a>を販売しています)。しかし、GNUマニュアルはソースコード形式で入手可能なのに対し、O'Reillyのマニュアルは紙媒体でしか入手できません。GNUマニュアルはコピーおよび変更の許可と共に提供されています。Perlのマニュアルはそうではありません。こういった制限が問題です。</p>
     48 
     49 <p>
     50 自由なマニュアルであるための基準は自由ソフトウェアのそれとかなり良く似ています。その基準とは、すべてのユーザにある種の自由を与えるということです。マニュアルをオンラインまたは紙媒体でそのプログラムのすべてのコピーと一緒に提供できるよう、再配布(商業的再配布を含む)が許可されていなければなりませんし、変更の許可も重要です。</p>
     51 
     52 <ul>
     53 <li><a href="/licenses/fdl.html">GNU自由文書ライセンス</a></li>
     54 </ul>
     55 
     56 <p>
     57 一般的なルールとして、あらゆる種類の記事や書籍を変更する許可があることが人々に重要だとは考えません。書かれたものに関する問題が、ソフトウェアの問題と必ずしも同じであるとは言えません。たとえば、この文章のような、自分の行動やものの考え方を説明する論説に対し、あなたやわたしが、変更する許可を与える義務があるとは、わたしは考えません。</p>
     58 
     59 <p>
     60 しかし、自由ソフトウェアのための文書にとって変更の自由がなぜ重要であるかについては、特定の理由があるのです。人々がソフトウェアを変更する権利を行使して、ソフトウェアに機能を加えたり変更したりすると、彼らが良心的であればマニュアルも変更しようとするでしょう&mdash;そうすれば彼らは正確で有用なドキュメントを変更されたプログラムと共に提供できるわけです。そこで、プログラマが良心的になることや仕事を完遂することを禁止する、あるいはより正確に言えば、プログラムを変更するなら彼らがゼロから新しいマニュアルを書きなおすことを要求するマニュアルは、わたしたちのコミュニティのニーズを満たすものとは言えないのです。</p>
     61 
     62 <p>
     63 全面的な変更の禁止は受け入れられませんが、ある種の制限を変更の手法に課しても何の問題も引き起こしません。例えば、原著者の著作権表示を保存することを要求したり、元の配布条件や著作者名のリストの保存を要求するのはOKでしょう。また、変更された版は、それらが変更されたという告知を含んでいなければならないという要求をするのも構いませんし、ある節全体の削除や変更を禁止することすらも、そういった節が技術的なトピックを扱っていない限り問題にはなりません(GNUマニュアルの一部はそういった節を含んでいます)。</p>
     64 
     65 <p>
     66 この種の制限が問題にならないのは、現実的な問題としては、それらが良心的なプログラマがマニュアルを変更されたプログラムにあわせて手直しすることを止めさせないからです。言い換えれば、そういった制限は自由ソフトウェアのコミュニティがマニュアルを最大限に活用することを禁止しないのです。</p>
     67 
     68 <p>
     69 しかしながら、マニュアルの<em>技術的な</em>内容はすべて変更可能でなければなりません。そして、変更の結果をあらゆる一般的なメディア、すべての通常チャンネルで配布できなければなりません。そうでなければ制限はコミュニティを妨げますので、マニュアルは自由ではなく、そこでわたしたちには他のマニュアルが必要となります。</p>
     70 
     71 <p>
     72 不幸にも、プロプライエタリなマニュアルが存在する場合には、もう一つマニュアルを書いてくれる人を探すのは困難なことが多いのです。障害となるのは、多くのユーザがプロプライエタリなマニュアルで十分と考えていることです&mdash;そこで、彼らは自由なマニュアルを書く必要を認めないのです。彼らは自由なオペレーティングシステムが、満たすべき欠落を抱えていることが分からないのです。</p>
     73 
     74 <p>
     75 どうしてユーザはプロプライエタリなマニュアルで十分だと思うのでしょうか。何人かは、この問題について考えたことがないのでしょう。わたしはこの論説が、そうした状況をいくらかでも変えることを期待しています。</p>
     76 
     77 <p>
     78 他のユーザは、プロプライエタリなマニュアルはプロプライエタリなソフトウェアが受け入れられるのと同じ理由から受け入れられるものだと考えます。彼らは全く実用的な見地からのみ物事を判断し、自由を基準として適用しないのです。こういった人々にも彼らなりの意見を持つ資格がありますが、しかしそういった意見は自由を含まない価値から飛び出してくるものなので、彼らは自由を評価するわたしたちの基準のよりどころとはなり得ません。</p>
     79 
     80 <p>
     81 この問題についての話を広めてください。わたしたちはマニュアルをプロプライエタリな出版のために失い続けています。もしわたしたちがプロプライエタリなマニュアルでは十分では無いという思想を広めるならば、おそらくGNUを文書を書くことで助けたいと思う次の人は、手遅れになる前に、それを結局のところ自由にしなければならないということを悟るでしょう。</p>
     82 
     83 <p>
     84 わたしたちはまた、商業的出版者に対して、プロプライエタリなマニュアルに代わって自由でコピーレフトの主張されるマニュアルを販売することを薦めています。あなたがこの動きを援助できる一つの方法は、マニュアルを買う前にその配布条件をチェックし、コピーレフトなマニュアルを非コピーレフトなものよりも好んで買うということです。</p>
     85 <p>
     86 [注: わたしたちは<a
     87 href="/doc/other-free-books.html">ほかの出版社から入手可能自由な本の一覧ページ</a>を保守しています]。</p>
     88 </div>
     89 
     90 <div class="translators-notes">
     91 
     92 <!--TRANSLATORS: Use space (SPC) as msgstr if you don't have notes.-->
     93  </div>
     94 </div>
     95 
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     98 <div id="footer" role="contentinfo">
     99 <div class="unprintable">
    100 
    101 <p>FSFおよびGNUに関する問い合わせは<a
    102 href="mailto:gnu@gnu.org">&lt;gnu@gnu.org&gt;</a>までお願いします(英語)。FSFへの連絡は<a
    103 href="/contact/">他の方法</a>もあります。リンク切れや他の修正、提案は<a
    104 href="mailto:webmasters@gnu.org">&lt;webmasters@gnu.org&gt;</a>までお送りください。</p>
    105 
    106 <p>
    107 <!-- TRANSLATORS: Ignore the original text in this paragraph,
    108         replace it with the translation of these two:
    109 
    110         We work hard and do our best to provide accurate, good quality
    111         translations.  However, we are not exempt from imperfection.
    112         Please send your comments and general suggestions in this regard
    113         to <a href="mailto:web-translators@gnu.org">
    114 
    115         &lt;web-translators@gnu.org&gt;</a>.</p>
    116 
    117         <p>For information on coordinating and contributing translations of
    118         our web pages, see <a
    119         href="/server/standards/README.translations.html">Translations
    120         README</a>. -->
    121 正確で良い品質の翻訳を提供するよう努力していますが、不完全な場合もあるかと思います。翻訳に関するコメントと提案は、<a
    122 href="mailto:web-translators@gnu.org">&lt;web-translators@gnu.org&gt;</a>におねがいします。</p><p>わたしたちのウェブページの翻訳の調整と貢献については、<a
    123 href="/server/standards/README.translations.html">翻訳 README</a>をご覧ください。</p>
    124 </div>
    125 
    126 <!-- Regarding copyright, in general, standalone pages (as opposed to
    127      files generated as part of manuals) on the GNU web server should
    128      be under CC BY-ND 4.0.  Please do NOT change or remove this
    129      without talking with the webmasters or licensing team first.
    130      Please make sure the copyright date is consistent with the
    131      document.  For web pages, it is ok to list just the latest year the
    132      document was modified, or published.
    133      
    134      If you wish to list earlier years, that is ok too.
    135      Either "2001, 2002, 2003" or "2001-2003" are ok for specifying
    136      years, as long as each year in the range is in fact a copyrightable
    137      year, i.e., a year in which the document was published (including
    138      being publicly visible on the web or in a revision control system).
    139      
    140      There is more detail about copyright years in the GNU Maintainers
    141      Information document, www.gnu.org/prep/maintain. -->
    142 <p>Copyright &copy; 1996, 2019, 2021 Free Software Foundation, Inc.</p>
    143 
    144 <p>このページは<a rel="license"
    145 href="http://creativecommons.org/licenses/by-nd/4.0/deed.ja">Creative
    146 Commons Attribution-NoDerivatives 4.0 International License</a>の条件で許諾されます。</p>
    147 
    148 <!--#include virtual="/server/bottom-notes.ja.html" -->
    149 <div class="translators-credits">
    150 
    151 <!--TRANSLATORS: Use space (SPC) as msgstr if you don't want credits.-->
    152  </div>
    153 
    154 <p class="unprintable"><!-- timestamp start -->
    155 最終更新:
    156 
    157 $Date: 2021/10/01 05:32:41 $
    158 
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    161 </div>
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