categories.html (31619B)
1 <!--#set var="ENGLISH_PAGE" value="/philosophy/categories.en.html" --> 2 3 <!--#include virtual="/server/header.ja.html" --> 4 <!-- Parent-Version: 1.96 --> 5 <!-- This page is derived from /server/standards/boilerplate.html --> 6 <!--#set var="TAGS" value="essays term" --> 7 <!--#set var="DISABLE_TOP_ADDENDUM" value="yes" --> 8 9 <!-- This file is automatically generated by GNUnited Nations! --> 10 <title>自由および不自由なソフトウェアの分類 - GNUプロジェクト - フリーソフトウェアファウンデーション</title> 11 <style type="text/css" media="screen"><!-- 12 #diagram { width: 32em; max-width: 100%; margin: 2.5em auto 2em; } 13 #diagram img { width: 29.9em; height: auto; overflow: auto; } 14 #diagram p { font-size: .88em; text-align: justify; } 15 --> 16 </style> 17 18 <!--#include virtual="/philosophy/po/categories.translist" --> 19 <!--#include virtual="/server/banner.ja.html" --> 20 <!--#include virtual="/philosophy/ph-breadcrumb.ja.html" --> 21 <!--GNUN: OUT-OF-DATE NOTICE--> 22 <!--#include virtual="/server/top-addendum.ja.html" --> 23 <div class="article reduced-width"> 24 <h2>自由および不自由なソフトウェアの分類</h2> 25 26 <!-- GNUN: localize URL /philosophy/category.png --> 27 <div id="diagram" class="c" role="figure" aria-labelledby="caption"> 28 <img src="/philosophy/category.png" alt="[ソフトウェアの分類]" /> 29 <p id="caption"> 30 この図は、最初にChao-Kueiによって描かれ、それから何人かによって更新されましたが、ソフトウェアのさまざまな種類を説明しています。<a 31 href="/philosophy/category.svg">Scalable Vector Graphic</a>と<a 32 href="/philosophy/category.fig">XFig文書</a>の形式で、GNU GPL v2以降、GNU FDL 33 v1.2以降、もしくはCreative Commons Attribution-Share Alike v2.0以降のいずれの条項の元でも利用できます。</p> 34 </div> 35 36 <div class="announcement" role="complementary"> 37 <p><a href="/philosophy/words-to-avoid.html">できれば避けたい混乱を招くことば</a>もご覧ください。</p> 38 </div> 39 40 <h3 id="FreeSoftware">自由ソフトウェア</h3> 41 42 <p>自由ソフトウェアとは、すべての人に対して、利用、複製、配布する許可が与えられているソフトウェアのことです。そのまま、もしくは改変したもの、無償もしくは料金を取るもの、のいずれに対してもです。特に、ソースコードが入手可能であることが必須とされています。「ソース無くしてソフトウェア無し」です。これは簡略な定義です。詳しくは、<a 43 href="/philosophy/free-sw.html">自由ソフトウェアの定義</a>をご覧ください。</p> 44 45 <p>もしプログラムが自由であれば、GNUのような自由なオペレーティングシステムや、自由なバージョンの<a 46 href="/gnu/linux-and-gnu.html">GNU/Linux システム</a>に含める現実的な可能性があります。</p> 47 48 <p>プログラムを自由にするにはいくつもの異なった流儀があります。すなわち、選択肢としては複数選べるが、そのどれを選んでもなおプログラムを自由と出来るような細かい論点が多くあるということです。可能なバリエーションのいくつかについては後述します。具体的な自由ソフトウェアのライセンスについての情報は、<a 49 href="/licenses/license-list.html">ライセンスの一覧</a>をご覧ください。</p> 50 51 <p>自由ソフトウェアでは自由の問題であり、値段の問題ではありません。一方プロプライエタリ・ソフトウェアの企業は、典型的には、値段について言及する際「フリー(自由)ソフトウェア」という用語を使います。そういう場合、彼らが意味しているのはバイナリのコピーが無料で手に入るということだったり、あなたが買おうとしているコンピュータにおまけで付いてくるということだったりします。いずれにしろ、こういったことは、わたしたちがGNUプロジェクトにおいて「自由ソフトウェア」で意味していることとは何の関係もありません。</p> 52 53 <p>このように意味をはき違えている可能性がありますので、ソフトウェア会社が自分たちの製品をフリー(自由)ソフトウェアだと言っている場合には、いつでも実際の配布条件をチェックして、ユーザにとって本当に自由ソフトウェアという語が含意するすべての自由があるかどうか確かめるようにして下さい。その製品は本当に自由ソフトウェアなのかも知れませんが、そうでないこともあるのです。</p> 54 55 <p>多くの言語では、自由の「フリー」と無料の「フリー」に二つの別の単語があります。たとえば、フランス語では「libre」と「gratuit」があります。しかし、英語では違います。英語にも「gratis」という語があり、これを使えば値段について言及していることは誤解の余地無く示せますが、一般的な形容詞で自由という意味での「フリー」を明確に表現できるものが存在しないのです。ですから、他の言語では、“free”を明確に翻訳することを提案します。さまざまな言語への<a 56 href= "/philosophy/fs-translations.html">“free 57 software”の用語の翻訳</a>のリストをご覧ください。</p> 58 59 <p>自由ソフトウェアは、不自由なソフトウェアよりも、しばしば、<a 60 href="/software/reliability.html">より信頼できる</a>ものです。</p> 61 62 <h3 id="OpenSource">オープンソース・ソフトウェア</h3> 63 64 <p> 65 「オープンソース」ソフトウェアの用語は、ある人々によって、多かれ少なかれ自由ソフトウェアと同じカテゴリを意味するのに用いられます。まったく同じクラスのソフトウェアというわけではありません。かれらは私たちが制限が強すぎると考えるライセンスを認めますし、かれらが認めていない自由ソフトウェアのライセンスもあります。しかし、カテゴリの違いは小さなものです: 66 オープンソースだが自由ではないソースコードについて、わたしたちはいくつかのケースに限って知っています。原理的には、ある自由なプログラムがオープンソースとして拒絶されることはありえますが、これまでそういうことが起こったことは知りません。</p> 67 <p>わたしたちは用語として「<a 68 href="/philosophy/open-source-misses-the-point.html">自由ソフトウェア</a>」を選びます。なぜなら、それは自由を意味するからです。これは、「オープンソース」の用語がなさないものです。</p> 69 70 <h3 id="PublicDomainSoftware">パブリックドメイン・ソフトウェア</h3> 71 72 <p>パブリックドメイン・ソフトウェアは著作権が主張されていないソフトウェアです。もし、ソースコードがパブリックドメインであれば、これは<a 73 href="#Non-CopyleftedFreeSoftware">コピーレフトでない自由ソフトウェア</a>の特別の場合ですが、このソフトウェアの複製物や改変されたバージョンは全く自由でなくなってしまうかもしれないことを意味します。</p> 74 75 <p>あるケースでは、実行可能プログラムがパブリックドメインだが、ソースコードが利用可能でないという場合があるでしょう。これは自由ソフトウェアではありません。なぜなら、自由ソフトウェアはソースコードへのアクセスを必要とするからです。一方、ほとんどの自由ソフトウェアはパブリックドメインではありません。それは著作権が主張され、著作権者が自由ソフトウェアのライセンスを用いて、すべての人に自由に利用する許可を法的に与えているのです。</p> 76 77 <p>時折、<a 78 href="#FreeSoftware">自由</a>、もしくは、「無料で入手可能」を意味するのに、ゆるいやり方で、人々は「パブリックドメイン」という用語を使います。しかしながら、「パブリックドメイン」というのは法律用語の一つであり、厳密に「著作権が主張されていない」ということしか意味しないのです。意味をはっきりさせるために、わたしたちは本当に著作権が主張されていないことを示したいときのみ「パブリックドメイン」という語を使い、他の意味を伝えたいときは他の用語を使うことをお勧めします。</p> 79 80 <p>ベルヌ条約では、ほとんどの国が署名していますが、書かれたものはなんにしろ、自動的に著作物となる、とされています。これにはプログラムも含まれます。ですから、あなたが書いたプログラムをパブリックドメインとするためには、あなたはその著作権を放棄するいくつかの法的なステップを踏む必要があります。そうでなければ、プログラムには著作権があるのです。</p> 81 82 <h3 id="CopyleftedSoftware">コピーレフトとされるソフトウェア</h3> 83 84 <p>コピーレフトとされるソフトウェアは、自由ソフトウェアであり、その配布条件において、すべてのバージョンのすべての複製物が、多かれ少なかれ、同一の配布条件を持つことを保証したものです。たとえば、コピーレフト・ライセンスは、一般的に、ほかの人が追加の要件をソフトウェアに加えることを認めず(限定された安全な要件は認められますが)、ソースコードを利用可能とすることを要求します。これはプログラムを保護し、改変されたバージョンがプログラムをプロプライエタリにする通常の方法から守るのです。</p> 85 86 <p>GPLバージョン3のようなコピーレフト・ライセンスでは、ソフトウェアをプロプライエタリにする別の方法、たとえば<a 87 href="/licenses/rms-why-gplv3.html">tivoization</a>、をブロックしています。</p> 88 89 <p>GNUプロジェクトでは、わたしたちが書くほとんどすべてのソフトウェアをコピーレフトとしています。なぜならわたしたちの目標は<em>すべての</em>ユーザに「自由ソフトウェア」ということばが含意する自由を与えることだからです。コピーレフトがどのように機能するか、そしてなぜわたしたちがそれを適用するかについての詳細は<a 90 href="/licenses/copyleft.html">コピーレフトの小論</a>をご覧ください。</p> 91 92 <p>コピーレフトは一般的な概念です。実際のプログラムをコピーレフトとするには、特定の配布条件のセットを適用する必要があります。コピーレフトの配布条件を書くには多くの可能なやり方があり、原理的には、たくさんのコピーレフトの自由ソフトウェア・ライセンスがありえます。しかしながら、現実の監修としては、ほとんどすべてのコピーレフトとされるソフトウェアは<a 93 href="/licenses/gpl.html">GNU一般公衆ライセンス</a>を用いています。ふたつの異なるコピーレフト・ライセンスは通常、「非両立」です。つまり、あるライセンスのコードともうひとつのライセンスのコードをマージすることは違法です。ですから、コミュニティにとって、人々が単一のコピーレフト・ライセンスを使うことが良いことです。</p> 94 95 <h3 id="Non-CopyleftedFreeSoftware">コピーレフトとされない自由ソフトウェア</h3> 96 97 <p>コピーレフトでない自由ソフトウェアには作者から再配布と改変の許可が与えられていますが、制限を追加することもまた許可されています。</p> 98 99 <p>もしプログラムが自由でも、コピーレフトでなければそのいくつかの複製物や改変されたバージョンは全く自由でなくなるかもしれません。あるソフトウェア会社は、プログラムを(改変あり、またはなしで)コンパイルして、実行形式ファイルを<a 100 href="#ProprietarySoftware">プロプライエタリ・ソフトウェア</a>製品として配布することができます。</p> 101 102 <p><a 103 href="https://www.x.org/wiki/">Xウィンドウ・システム</a>は、この例証となっています。XコンソーシアムはX11をコピーレフトでない自由ソフトウェアとする配布条件の下でリリースし、続く開発者はこの慣習にほぼ従いました。この配布条件の複製物は自由ソフトウェアです。しかし、世の中には不自由なバージョンも同様に存在し、(少なくともかつては)人気のあるワークステーションやPCのグラフィックボード上ではそういった不自由なバージョンしか動作しないということがあるのです。もしあなたがこのようなハードウェアを使っているならば、あなたにとってX11は自由ソフトウェアではありません。一時、<a 104 href="/philosophy/x.html">X11開発者はX11を自由でないもの</a>にしたことさえありました。これは、ほかの人たちが、コピーレフトではない同じライセンスのもとでコードを貢献したからできたことです。</p> 105 106 <h3 id="LaxPermissiveLicensedSoftware">ゆるく寛容にライセンスされるソフトウェア</h3> 107 108 <p>ゆるい寛容なライセンスにはX11ライセンスと<a 109 href="/licenses/bsd.html">二つのBSDライセンス</a>があります。これらのライセンスでは、コードのほとんどあらゆる利用を認めています。ソースコードの変更ありでまたはなしでプロプライエタリのバイナリを配布することを含めて認めています。</p> 110 111 <h3 id="GPL-CoveredSoftware">GPLで保護されたソフトウェア</h3> 112 113 <p><a href="/licenses/gpl.html">GNU GPL 114 (GNU一般公衆ライセンス)</a>はプログラムをコピーレフトとするための配布条件の、具体的なセットの一つです。GNUプロジェクトではほとんどのGNUソフトウェアの配布条件としてこれを使っています。</p> 115 116 <p>ですから、自由ソフトウェアをGPLで保護されたソフトウェアと同一視することは間違いです。</p> 117 118 <h3 id="TheGNUsystem">GNUオペレーティング・システム</h3> 119 120 <p><a 121 href="/gnu/gnu-history.html">GNUオペレーティング・システム</a>はUnixライクのオペレーティング・システムで、すべてが自由ソフトウェアであり、1984年からわたしたちがGNUプロジェクトとして開発してきているものです。</p> 122 123 <p>Unixライクなオペレーティングシステムは多くのプログラムで構成されます。GNUシステムはすべての<a 124 href="#GNUsoftware">公式GNUソフトウェア</a>を含みます。また、Xウィンドウ・システムやTeXといったGNUソフトウェアではない多くのパッケージも含んでいます。</p> 125 126 <p>「完全なGNUシステム」の最初のテストリリースは1996年でした。これには1990年から開発された、わたしたちのカーネル、GNU 127 Hurdが含まれています。2001年、(GNU Hurd 128 を含めて)GNUシステムは信頼に足る動作をするようになりましたが、Hurdは、いくつか重要な機能がまだ欠けていますので、広く使われてはいません。そうしている間、<a 129 href="/gnu/linux-and-gnu.html">GNU/Linuxシステム</a>、GNU 130 Hurdの代わりにLinuxをカーネルとして使った、GNUオペレーティング・システムの分家が90年代より非常な成功を収めました。このことが示すとおり、GNUシステムは単一の決まったプログラムの集合ではありません。ユーザやディストリビュータがかれらの必要と要求に応じて、異なるパッケージを選択できるのです。結果は、なおGNUシステムの一種です。</p> 131 132 <p>GNUの目的は自由であることですから、GNUシステムのどの一部分をとっても自由ソフトウェアでなければなりません。しかし、それらすべてがコピーレフトとされる必要はないのです。そのプログラムが技術的な目標を満たすのに有用ならば、どの種の自由ソフトウェアもGNUに含めるのに法律上、適します。</p> 133 134 <h3 id="GNUprograms">GNUプログラム</h3> 135 136 <p>「GNUプログラム」は<a 137 href="#GNUsoftware">GNUソフトウェア</a>と同じ意味です。あるプログラムFooがGNUソフトウェアならそれはGNUプログラムです。また、わたしたちは時々、それは「GNUパッケージ」である、と言います。</p> 138 139 <h3 id="GNUsoftware">GNUソフトウェア</h3> 140 141 <p><a href="/software/software.html">GNUソフトウェア</a>は<a href= 142 "/gnu/gnu-history.html">GNUプロジェクト</a>の後援を受けてリリースされたソフトウェアです。あるプログラムがGNUソフトウェアである場合、わたしたちは、それをGNUプログラムと呼んだり、GNUパッケージと呼んだりもします。GNUパッケージのREADMEやマニュアルでは、GNUであることを示すべきです。また、<a 143 href="/directory">自由ソフトウェア・ディレクトリ</a>でも、すべてのGNUパッケージを確認できます。</p> 144 145 <p>ほとんどのGNUソフトウェアは<a href= 146 "/licenses/copyleft.html">コピーレフトとされる</a>ものですが、すべてではありません。しかしながら、すべてのGNUソフトウェアは<a 147 href="/philosophy/free-sw.html">自由ソフトウェア</a>でなければなりません。</p> 148 149 <p>あるGNUソフトウェアは<a href="https://www.fsf.org/">フリーソフトウェアファウンデーション</a>の<a href= 150 "https://www.fsf.org/about/staff/">スタッフ</a>によって書かれました。ほとんどのGNUソフトウェアは、多くの<a 151 href="/people/people.html">ボランティア</a>からもたらされました。(これらのボランティアの何人かは会社や大学から報酬を得ましたが、わたしたちに対してはボランティアです。)いくつかの寄贈されたソフトウェアはフリーソフトウェアファウンデーションの著作物とされています。いくつかはそれを書いた寄贈者の著作物です。</p> 152 153 <h3 id="FSF-CopyrightedGNUSoftware">FSFの著作物とされたGNUソフトウェア</h3> 154 155 <p>GNUパッケージの開発者は著作権をFSFに移管できますし、そのまま自身で保持することもできます。その選択はかれらのものです。</p> 156 157 <p>FSFに著作権を移管すると、そのプログラムはFSFの著作物とされたGNUソフトウェアとなります。そしてFSFはそのライセンスを守らせることができます。開発者がそのまま著作権を保持する場合、ライセンスの強制はかれら自身の責任です。</p> 158 159 <p>FSFは、ルールとして、公式GNUパッケージではないソフトウェアに対して著作権移譲を受け付けません。</p> 160 161 <h3 id="non-freeSoftware">不自由なソフトウェア</h3> 162 163 <p>不自由なソフトウェアは、自由ではないソフトウェア、のことです。その利用、再配布、改変は禁止されているか、許可を得ることが必要とされているか、あるいは厳しい制限が課せられていて自由にそうすることが事実上できなくなっています。</p> 164 165 <h3 id="ProprietarySoftware">プロプライエタリ・ソフトウェア</h3> 166 167 <p>プロプライエタリ・ソフトウェアは不自由なソフトウェアの別の名前です。かつて、わたしたちは、不自由なソフトウェアを、非商用で改変と再配布が可能な「準・自由ソフトウェア」とそれもダメな「プロプライエタリ・ソフトウェア」に分けていました。しかし、わたしたちは、この区別を止め、今は、不自由なソフトウェアの同意語として「プロプライエタリ・ソフトウェア」を使っています。</p> 168 169 <p>フリーソフトウェアファウンデーションでは、そのプログラムの自由な代替品を書くという特定の目的のために一時的にそうせざるを得ない場合を除き、いかなるプロプライエタリ・プログラムをもわたしたちのコンピュータにはインストールしないという規則を守っています。それ以外には、プロプライエタリ・プログラムをインストールするいかなる可能な言い訳も存在しないと思います。</p> 170 171 <p>たとえば、1980年代においてはUnixをわたしたちのコンピュータにインストールすることは正当化しうると考えていました。なぜなら、わたしたちはそれをUnixの自由な代替品を書くために使っていたからです。現在では自由なオペレーティングシステムが入手可能となっていますから、この言い訳はもはや通用しません。わたしたちは自由ではないオペレーティングシステムは使っていませんし、新しく導入するコンピュータではすべて完全に自由なオペレーティングシステムを動かさなければならないということにしました。</p> 172 173 <p>GNUのユーザやGNUに対する貢献者の皆さんにまで、このルールに従って生きることを強制するつもりはありません。これはわたしたちが自分たち自身に課した規則です。しかし、わたしたちは、あなた自身の自由のために、これに従うことを望んでいます。</p> 174 175 176 <h3 id="freeware">フリーウェア</h3> 177 178 <p>「フリーウェア」という用語に、一般的に認められたはっきりとした定義はありません。しかし多くの場合このことばは、再配布は許可しているが改変は許可されていない(そしてソースコードも入手できない)ソフトウェアパッケージを指すのに使われています。こういったソフトウェアパッケージは<em>自由ソフトウェアではありません</em>。ですから、自由ソフトウェアについて言及するのに「フリーウェア」という語は使わないようお願いします。</p> 179 180 <h3 id="shareware">シェアウェア</h3> 181 182 <p>シェアウェアとは人びとが複製物を再配布することは許可しているが、そのコピーを使用し続ける人は皆ライセンス料を<em>払わなければならない</em>と主張するソフトウェアのことです。</p> 183 184 <p>シェアウェアは自由ソフトウェアではありませんし、準自由ですらありません。それには二つ理由があります。</p> 185 186 <ul> 187 <li>ほとんどのシェアウェアでは、ソースコードが入手できません。よって、そのプログラムを改変することは全く不可能です。</li> 188 <li>シェアウェアでは、ライセンス料を払わない限りソフトウェアを複製したりインストールしたりする許可を与えられません。非営利な活動に参画している個人にすらそうです。(実際のところ、人々は、しばしば、配布条件を無視して、どちらにしろそうするのですが、配布条件では認めていません。)</li> 189 </ul> 190 191 <h3 id="PrivateSoftware">プライベート・ソフトウェア</h3> 192 <p>プライベートあるいはカスタム・ソフトウェアとは、一ユーザ(典型的には、一つの団体、もしくは一つの会社)のために開発されたソフトウェアのことです。ユーザはそれを保持し使いますが、ソースコードでもバイナリのいずれでもリリースし公開することはしません。</p> 193 <p>あるプライベート・プログラムは、その一ユーザに対して四つの自由があれば、(つまらない意味合いしかありませんが)自由ソフトウェアです。特に、そのユーザがそのプライベート・プログラムに対しすべての権限があれば、そのプログラムは自由です。しかしながら、そのユーザがコピーを配布して、そのコピーに対して四つの自由をほかの人に与えなかったならば、そのコピーは自由ソフトウェアではありません。</p> 194 195 <p>自由ソフトウェアは自由を問題とし、そのアクセスを問題としていません。一般的に言って、プログラムを開発し、リリースしないことを間違いだとは、わたしたちは考えません。あるプログラムがとても重要で、公開を差し控えることが人として間違っている、という状況もあるでしょう。しかし、そのようなケースは稀です。ほとんどのプログラムはそんなに重要ではなく、リリースしないことは特別に悪いことではないでしょう。ですから、プライベートあるいはカスタム・ソフトウェアを開発することと、自由ソフトウェア運動の原則とには衝突はありません。</p> 196 197 <p>ほとんどすべてのプログラマの雇用はカスタム・ソフトウェアの開発です。ですから、ほとんどのプログラミングの仕事は、自由ソフトウェア運動と両立するもの、あるいは両立させることができるもの、です。</p> 198 199 <h3 id="commercialSoftware">商用ソフトウェア</h3> 200 201 <p> 「商用」と「プロプライエタリ」は同じ意味ではありません! 202 商用ソフトウェアはビジネスの一部として、あるビジネスによって、開発されたソフトウェアのことです。ほとんどの商用ソフトウェアは<a 203 href="#ProprietarySoftware">プロプライエタリ</a>ですが、商用の自由ソフトウェアはありますし、自由ではない非商用のソフトウェアも存在します。</p> 204 205 <p>たとえば、GNU Adaは、ある会社により開発されました。それは、常にGNU 206 GPLの条項により配布されており、その複製物はすべて自由ソフトウェアです。一方でGNU 207 Adaの開発者たちはサポート契約を販売しています。かれらのセールスマンが顧客になってくれそうな人なり企業なりの相手をするとき、こんなふうに言われるかも知れません。「商用のコンパイラの方が安心みたいな気がするよ。」、と。こういう場合セールスマンは、「GNU 208 Adaは<em>商用コンパイラ</em>ですよ。たまたま自由ソフトウェアなだけで。」と答えるでしょう。</p> 209 <p>GNUプロジェクトにとって、重要視する優先順位が違うのです。重要なのはGNU 210 Adaが自由ソフトウェアだということで、それが商用かどうかは、単に、その詳細に過ぎないのです。しかしながら、商用であるがゆえにGNU 211 Adaのさらなる開発が進むことは、もちろん有益なことです。</p> 212 <p>自由の商用ソフトウェアがあり得ることに関する認知を広めることにどうかご協力下さい。「プロプライエタリ」を意味するときに「商用」と言わないように努力することも助けになります。</p> 213 </div> 214 215 <div class="translators-notes"> 216 217 <!--TRANSLATORS: Use space (SPC) as msgstr if you don't have notes.--> 218 </div> 219 </div> 220 221 <!-- for id="content", starts in the include above --> 222 <!--#include virtual="/server/footer.ja.html" --> 223 <div id="footer" role="contentinfo"> 224 <div class="unprintable"> 225 226 <p>FSFおよびGNUに関する問い合わせは<a 227 href="mailto:gnu@gnu.org"><gnu@gnu.org></a>までお願いします(英語)。FSFへの連絡は<a 228 href="/contact/">他の方法</a>もあります。リンク切れや他の修正、提案は<a 229 href="mailto:webmasters@gnu.org"><webmasters@gnu.org></a>までお送りください。</p> 230 231 <p> 232 <!-- TRANSLATORS: Ignore the original text in this paragraph, 233 replace it with the translation of these two: 234 235 We work hard and do our best to provide accurate, good quality 236 translations. However, we are not exempt from imperfection. 237 Please send your comments and general suggestions in this regard 238 to <a href="mailto:web-translators@gnu.org"> 239 240 <web-translators@gnu.org></a>.</p> 241 242 <p>For information on coordinating and contributing translations of 243 our web pages, see <a 244 href="/server/standards/README.translations.html">Translations 245 README</a>. --> 246 正確で良い品質の翻訳を提供するよう努力していますが、不完全な場合もあるかと思います。翻訳に関するコメントと提案は、<a 247 href="mailto:web-translators@gnu.org"><web-translators@gnu.org></a>におねがいします。</p><p>わたしたちのウェブページの翻訳の調整と貢献については、<a 248 href="/server/standards/README.translations.html">翻訳 README</a>をご覧ください。</p> 249 </div> 250 251 <!-- Regarding copyright, in general, standalone pages (as opposed to 252 files generated as part of manuals) on the GNU web server should 253 be under CC BY-ND 4.0. Please do NOT change or remove this 254 without talking with the webmasters or licensing team first. 255 Please make sure the copyright date is consistent with the 256 document. For web pages, it is ok to list just the latest year the 257 document was modified, or published. 258 259 If you wish to list earlier years, that is ok too. 260 Either "2001, 2002, 2003" or "2001-2003" are ok for specifying 261 years, as long as each year in the range is in fact a copyrightable 262 year, i.e., a year in which the document was published (including 263 being publicly visible on the web or in a revision control system). 264 265 There is more detail about copyright years in the GNU Maintainers 266 Information document, www.gnu.org/prep/maintain. --> 267 <p>Copyright © 1996-1998, 2001-2005, 2007, 2009-2012, 2015, 2019, 2021 268 Free Software Foundation, Inc.</p> 269 270 <p>このページは<a rel="license" 271 href="http://creativecommons.org/licenses/by-nd/4.0/deed.ja">Creative 272 Commons Attribution-NoDerivatives 4.0 International License</a>の条件で許諾されます。</p> 273 274 <!--#include virtual="/server/bottom-notes.ja.html" --> 275 <div class="translators-credits"> 276 277 <!--TRANSLATORS: Use space (SPC) as msgstr if you don't want credits.--> 278 </div> 279 280 <p class="unprintable"><!-- timestamp start --> 281 最終更新: 282 283 $Date: 2021/10/01 05:32:41 $ 284 285 <!-- timestamp end --> 286 </p> 287 </div> 288 </div> 289 <!-- for class="inner", starts in the banner include --> 290 </body> 291 </html>